さる平成27年12月2日、人工透析患者紹介に係る収賄容疑で当院元腎・糖尿病内科医長が逮捕された事件につきまして、患者様をはじめ関係する方々に対し、改めて心よりお詫び申し上げるとともに、国家公務員共済組合連合会名城病院として検討しました再発防止策をご報告させていただきます。

 

 

事件後、院内に設置しました「不正防止対策委員会」では、一個人の問題ではなく病院全体の問題として厳粛に受け止め、問題点の分析と再発防止策を検討してまいりました。

その結果、委員会では主な問題点として

(1)公務に従事する職員とみなされる身分についての倫理教育・啓蒙、人格教育・人材育成のあり方

(2)患者紹介のあり方

(3)兼業審査、綱紀点検の実施方法

を挙げ、以下のとおり再発防止策を取り纏めました。

 

(1)については、職員に対しての倫理教育・啓蒙等が十分ではなかったとの反省から、

①職員の倫理に関する教育の徹底

○採用時、公務に従事する職員とみなされる身分についての教育を徹底する。

○医師については、採用1ヶ月後を目処に倫理に関するフォローアップ教育を実施するとともに、役付昇任時には改めて倫理教育を実施する。

○病院理念、医の倫理綱領、職員倫理、兼業、みなし公務員としての自覚などに関する常備携行のポケットマニュアル『倫理のしおり』を作成し、全職員に配布のうえ携行・熟読を義務付ける。

②倫理講習会の開催

○倫理意識の向上を図るための倫理講習会を毎年開催し、医師全員と役職者に受講を義務付ける。

 

(2)については、紹介先決定方法の透明化を図るため、

①他医療機関に患者紹介する際の院内システム(病診連携システム)使用の徹底

○データの一元管理により、病診連携室において紹介先の分析・チェックを行う。

②転院決定時に医師以外の第三者の介入

○転院先決定の際には、医師以外に、看護師や医療ソーシャルワーカーが介入することを原則とする。

③透析患者様の転院先決定時の同意書作成の義務化

○日本透析医会の基本原則を基に作成した「透析機関への紹介に関するご説明・同意書」を作成し運用を開始しました。

また、同意書ではチェック項目を設け、説明医師、同席看護師の署名、患者様・ご家族の同意署名を得ることを義務化しています。

 

(3)については、他医療機関での兼業審査、院内での綱紀点検の実施方法が適切ではなかったとの反省から、

○兼業の審査・承認までの過程を厳格化し、私的機関に係る兼業申請については管理者がヒアリングを実施し、併せて誓約書の提出を求める。

○年2回行っている綱紀点検委員会において、重点的な点検調査項目の選択及び点検結果の審査、綱紀保持のための研修その他施策に関する年度計画の策定及び実施のフォローアップを行い、綱紀保持に努める。

 

 

12月4日に開催した「服務規程講習会」と平成28年の年頭の挨拶で、職員を前に訓示し、公務に従事する者とみなされる名城病院職員としての使命と役割について再度認識して襟を正すよう指示いたしました。また、本検討結果については、年度初めに全職員に対して報告を行うとともに、規律を遵守するように再度訓示を行う予定としています。

皆様から再び信頼していただくには、これまで以上に、地道に、真摯に、地域の皆様の医療ニーズに適切に対応し、良質な医療の提供に取り組んでいくしかないと考えています。少しでも早く信頼回復できますよう一意専心努めてまいります。

 

平成28年3月28日

病院長 伊藤 隆之